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2012年5月13日 (日曜日)

「紅蓮華」体験版感想

 桐月さんがシナリオを担当されている「紅蓮華」(6月発売)の体験版が出たので、プレイしてみました。過去作品に劣らず今後に期待させる内容で、本編が益々楽しみになりました。
 簡単に感想を書いてみたいと思います。


■基本情報
 「紅蓮華」 妖と人が紡ぐ純愛伝奇AVG   制作会社:Escu:de
 6月29日発売予定

 URL:http://www.escude.co.jp/product/gurenka/top.html


■体験版プレイ時間…2時間程度。最後に本編の予告編あり。

■感想等
 毎回楽しみにしている桐月さんシナリオのゲームなので、細部はともかく、基本的には文句などありません(笑) 体験版という事で導入部のみという形になりますが、過去作と同じく、今後が楽しみになる展開でした。6月発売の本編が楽しみです。

(シナリオ面、キャラクター)
 シナリオ面には大筋では文句を付けるところはないのですが、気になるのが伝奇要素の描写と主人公たちの対応でしょうか。
 コンチェルトノートやシンセミアの様に、初期は日常モードでじわじわと非日常が浸食していく……という展開では無く、今回は最初から怪現象に巻き込まれるわけですが、主人公たちが特殊な状況にいきなり適応しすぎな感じがします。また、主人公視点からの怪現象や伝奇設定に対する説明がやや唐突気味というか、不足しているかな……と言ったイメージを受けました。
 ただ、説明の文章や主人公が考える場面をあまり細かく描写して、展開のテンポを遅くするのもどうかと思うので、結局は今くらいのさじ加減が一番いいのかもしれません。

 桐月さん作品の主人公は、本作に限らず主人公はそれほど特別な能力者ではなく、異常な状態に陥っても「持っているカードで何とかする」事を(プレイヤーの視点からも納得できる形で)懸命に考えるという特徴があり、このことは歴代の主人公たちが高い好感度、そして評価を受ける事に繋がっていたと思います。
 今回の主人公は、最初からある意味特殊能力者になるので、主人公の活躍をどんな形で料理してくれるのか、本編を楽しみに待ちたいと思います。


 キャラクターについては、世間の評判を見ると(その服装から?)エウスリーゼの人気が高い様ですが、私個人的には、主人公の幼馴染みである「永月文香」が一番気になる存在になりました。胸が大きすぎる事が残念ですが(できれば春名先生と同程度まで削って欲しい……笑)、事前のイメージよりも快活な感じで、体験版で最も株が上がったキャラだと思います。
 名前の読みが自分と同じ「ながつき」なのですが、体験版を通じて、主人公を初めとして登場キャラクターのほぼ全員にながつきながつきと呼び捨てにされるので微妙な気分になったりもしましたが(笑) 本編では幸せになれると信じて応援したいと思います。


(システム面)
 違う会社からの作品という事で懸念されたのが「システム面」だったのですが、幸いにも?あっぷりけでおなじみのフローチャートシステムがこちらでも使われています。体験版ではシナリオがほぼ一本道なので、真価を試されるのは本編でという事にはなりますが、この面で劣化しない(と思われる)だけでも十分なプラス点だと思います。
 その他についても概ね良い感じだと思うのですが、細部ではいろいろ改善して欲しい点がありました。何点か挙げておきたいと思います。

・体験版をDL、解凍した後のフォルダ名が(「紅蓮華」の単語が全く入っておらず)「ネット体験版」というのは……。何のゲームの体験版なのか判らなくて不親切です。
・効果音がくどい、というか自己主張しすぎだと思います。最初やったときは「太閤立志伝」かと思いました(笑) もう少し控えめにした方が良かったのではと思います。
・バックログが少し見にくい感じ。行間が詰まりすぎている事が原因でしょうか。あと、発言者の顔を入れるのは面白い趣向だと思いますが、表示が右側だと判りづらい(発言者名と反対側なので、視線が「散る」ため、顔表示が発言者を示す為の役割を果たしていない)ので、発言者名と組み合わせて左側にするとか、発言者毎に背景色をつけるとかの方が見やすいのではと思います。

(原画、グラフィック面)
 原画の方については、キャラクターのデザインも大変いい感じで、個人的には文香の胸が盛りすぎな事を除いては(笑)文句の付けようがありません。

 ただ、気になるのは、絵柄とシナリオとの相性でしょうか。
 これは、担当者の能力の問題ではなく、単純に相性の問題になるのですが、桐月さんの書かれるシナリオが「日常」と「伝奇」という、両方に適応するには非常に難しい属性を持っている事に原因があります。
 あっぷりけ3作の、そして今回の原画さんも属性は「日常」側寄りだと思います。そのため、日常場面における絵、そして描かれるキャラクターの魅力については何の問題もありません。残る問題は、「伝奇」属性側にどれだけ対応できるかになります。
 本作は(少なくとも体験版で感じる限りでは)あっぷりけ3作よりも「伝奇」側に属性がより傾いていると思います。本編では物語のクライマックスに向けて、こうした面がより強く出てくると思いますので、「伝奇」を描くことに対応できるのか、真価を問われる事になると思います。

 正直、体験版を見た感じでは、こうした適性にはやや不安を感じます。少なくとも、くおんとの初対面の場面では主人公が感じたであろう恐怖感をもっと出すべきだと思うのですが、裸の萌えキャラを見せられて恐怖感も何もないですし……。戦闘シーンの描写(文章を補う絵やシステム上の効果など)もちょっと不安を感じますが、予告のエウスリーゼ主従戦などは頑張っていたと思いますので、本編の出来に期待したいと思います。
 こうした印象は初見という事もあると思いますが、この作品の本来のテーマは「妖と人が紡ぐ純愛伝奇AVG」「人のいとなみに憧れた一人のしょうじょの物語」ですし、実際に本編をやってみて、作品の本質や、くおんを初めとする登場キャラたちをより深く知ってから改めて見てみれば、違った印象に感じられるのかもしれません。

 以上、思いつくままにいろいろ書いてみましたが、細かい所にいろいろ言いつつも、やっぱり今後の展開を大いに期待させる内容で、6月末の本編が待ち遠しくなってきました。
 各社の予約特典も出そろってきましたし、そろそろどこで予約するかを決めて、本編の発売を楽しみに待ちたいと思います。


■以降ネタバレ。自分で本編をする前に読み返す用


・10月1日が金曜日という事は、2年前(2010年)設定? 物語をこの年に設定したのは何か意味があるのかなぁ。ぱっと思いつくのは、「震災より前」である事くらいだけど……。「体育の日」が何日になっているかで、本編で確認できるかな?

・バッドエンド部の手前で起きる出来事(2名不在になる)は、たぶん本編でも発生すると思うので、改めて見直してみよう。

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